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店舗デザインと法規

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店舗デザインと法規

建物や店舗を造るうえで、どうしても避けて通ることができないものに法規遵守があります。特に近年、コンプライアンスを重視する企業が増え、違法行為をする企業はマスコミの集中砲火を浴びることになります。店舗デザインと関係する法規として、まず建築基準法があります。建築基準法では、店舗の用途、大きさ、仕上げなどを定め、建物の安全と防災を担保しています。そして消防法は、火災防止のためにいろいろな設備や建材に決まりを設けています。特に火を使う飲食店では、厨房の設備や構造について定めています。そして都市計画法では、各都市が都市景観条例を定めて景観保存のために外観の色や看板の大きさなどを制限する傾向にあります。そのほか業種により様々な決め事があります。

■建築基準法
・用途変更について
店舗の法規で最近良く質問受けるものに、建物の用途変更があります。基本的に、事務所や倉庫、工場などから店舗の変更する場合、用途変更が必要になります。
また物販店舗を飲食店舗に変更の場合も必要です。反対に飲食店舗を物販店舗する場合は必要ない場合もあります。詳しくは役所の建築指導課に聞いて頂ければ  詳しく説明してくれます。用途変更で一番の問題はその物件の建築の検査済証があるかどうかです。それがないとなかなか困難なことになることが予想されます。

・用途地域について
建築基準法では用途地域で建てるこのできる建物の用途について定めています。店舗は商業地域にはもちろん建てることができます。また、規模によっては住居系や工業系にも建てることができます。

・内装制限について
不特定多数の人が使用するたてものは特殊建築物といって、使用する場所により、内装材を難燃材料、準不燃材料、不燃材料のいずれかで仕上げることが決められています。例えば、店舗デザインで壁面に木材を使いたくてもいろいろ制限がありますので気をつけてください。全然使えないわけではありません。

・階段等の構造、寸法
階段の幅や蹴上げ・踏み面の寸法が決められています。吹き抜けの手すりの高さも1.1メートル以上と決められています。

・シックハウスについて
ホルムアルデヒドの含まれる建材の使用量が制限されています。F☆☆☆☆の材料は問題ありません。

■消防法
・カーテン、カーペットの防炎処理について
よく大型店舗で消防署の立ち入り検査で指摘されるのが、カーテンやカーペットの防炎処理です。防炎処理のされている材料には赤い文字で<防炎>と印刷されたシ  ールやプレートが施されています。話は違いますが、他によく指摘されるのが非常階段や防火戸の前に荷物が置いてあるときです。よくニュースで、<防火戸が閉まらないため火事が広がった・・・>と報じていますが、万が一のためこのようなことは守って頂きたいです。

・大規模店舗の消火防災設備について
ショッピングセンターや百貨店でよく見かけるのが、スプリンクラー・煙感知器・屋内消火栓などがあります。スプリンクラーの周囲50cmに障害物があってはいけません。最近では煙感知器は、住宅にも設置が義務付けられています。煙が発生すると感知するものですが、締め切った部屋のタバコの煙や小虫が感知器の中に入った場合に誤動作することもありますのでお気をつけください。

飲食店の防火設備について

■都市計画法
・外壁の材料、色の制限
店舗デザインで特に気をつけたいことですが、最近、都市景観条例が施工される都市が多くなりました。今まで、店舗改装で役所に図面を提出すことはなかったように記憶していますが、例えば京都市では市街地で赤の色などの派手な色の面積が規制され、事前に相談していないと撤去命令が出される場合もあると聞きます。ご注意ください。

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